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コドラへ上がる

船は港を離れ、沖合いにかすむ大島群礁を目指して疾走を始めた。

紀伊長島の磯は大別して、港を出て東側の沖磯群「ウワテ周り」とはるか沖合いの「大島周り」の二つに分けられる。季節や海況、客の要望で基本的にはどこでも行ってくれるが、一栄丸はどちらかといえば大島方面を得意としている。

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船上から見る、神々しいまでの朝日。 釣り人ならではの特権のような眺めに、同船者の目が釘付けになった。


やがて大島群礁に到着。 船はまずナナシのハナレに磯付けし、チャラン棒(荷掛け棒)を持って一人が降りる。大潮の満潮時は完全に水没するような小さくて低いシモリのような磯だから、そうとう慣れた人でないと渡礁することは無理だ。

そして本島正面にずらりと居並ぶ一級磯、「一番」から順に磯付けをはじめ、一人、二人と降ろしていく。同じ渡船区内の長福丸や石倉渡船はウワテのほうへ行ったか、姿は見えないので磯取り合戦の緊張もなく、一栄丸の独占状態だ。こんな一級磯にパラ、パラと少ない人数でばらけて楽しめるのは、やはり平日だからだろう。

「四番、だれか上がりませんか~?」

船長がマイクで呼びかけるが、だれも反応がないので一瞬体が動きかける。ここも過去に好んで上がり、得体の知れない大物に3号ハリスを何度も飛ばされたことがある、思い出の多い磯だ。
だが足場は決してよくない。どのポイントもゴツゴツと、前下がりの傾斜がきついのだ。フットワークに自信のない今の私には危険かもしれない。

直後、二人のグループが手を上げ、渡礁を始める。

「次、コドラ、だれかいる?」

「はいっ」

念願のコドラが目の前に迫ってきた。渡礁を手伝ってくれそうな人は見当たらないので竿ケースとエサバッカン、クーラーを両手に下げ、ホースヘッドに立ちバランスをとりながら渡礁のタイミングを計る。

「そりゃっ!」

なんとかコケることもなく、岩場にはりついた。ボイルオキアミの軽さがありがたかった。

船は残り3人の釣り師を乗せて、イナフネ方面へ遠ざかっていく。


本命ポイントまで道具を運び終え、呼吸を整えながら、まずは磯に上がれた感慨に浸る。それもイメージしていたとおりの磯に上がれたんだから、ほとんど夢がかなったといっていい。

「ふうっ…」

ええっと、まずはなにから、どうするんだっけ…

マキエの準備、海水を汲んで、仕掛けをこしらえて…ブランクが長いせいで、ちっとも要領よくことが運んでいかない。

磯の上で老眼鏡なんか使ったことがなかったのに、こいつ無しでは情けないことにイトも結べなくなってしまっている。

そんなこんなでかれこれ30分ほども費やし、ようやく準備が整い、気持ちも落ち着いてきた。

そうだ、どうせなら朝飯も食っちまおう(笑)

ボイルのマキエを少量ずつV字の切れ込みになったワンドの奥に撒きながら、焼きソバパンとクリームパンを牛乳で胃袋に流し込んだ。

これから納竿の正午まで、正味6時間ちょっとに3kgのボイルをどういうペースでどこに撒いたらいいのか、今日はそれをいつも心がけていよう。

さあ、お腹もふくれたし、いっちょ、はじめますか。

愛竿のベイシス磯1.5号5.3m、ラインは2.5号、ハリスも2.5号を二ヒロの直結でウキは細身のドングリ3B負荷。サラシの中を釣る形になるのでオモリはB二つとチモト近くにガンダマの2号を段打ちにした。

とりあえずウキ下は、二ヒロ半でスタートしてみる。


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とうとう・・・

とうとう磯釣り行きはりましたか…!?
よほどの思いがあったんでしょうねぇ!?

まぁ、こうして日記がアップされてるところをみると、無事であったことは分かりますが(笑)
楽しみの中身はどうだったのかな?

大島群礁、イナフネなど懐かしく思い起こせますが、コドラは???
それとどこも釣れた覚えなし ガハハハ

No title

好人さんどうもです~

はい、無事に紀伊長島、行ってまいりましたよ。

コドラという磯は昔から何度か乗せてもらってますが、あるとき磯際に巨大なイズスミの魚影と、それらに混じって同サイズの真っ黒なグレがマキエを漁る光景を目にしてからは、もうその光景が目に焼きついたままになっております。

大島の一番から五番、イナフネ周りはもちろん、裏手にあたる丸山周辺でも巨大グレの噂は絶えません。
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Author:smile
わが家のワンコを溺愛する「わんこおやじ」。
本業(写真店)のかたわらワンコ用スイーツも作っています。

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